読んだ本

原作:宮口幸治 漫画:鈴木マサカズ

読もうとおもったきっかけ

あまりにもインパクトのある表紙にどきっとして思わず手に取りました。
レビューの内容も衝撃的で、衝動的にKindleをダウンロード。

感想

非行少年の多くは、軽度の知的障害、発達障害などを抱えていることが多い。早くから周りがそのことに気づいて適切な対応をしていれば彼らの人生が変わっていくのではないかということを、少年院の現場目線で描かれている。

障害といっても、周りから気が付かれないようなグレーゾーンにいる子どもたちがとても多いように思う。

もう20年以上前の私自身の経験から思うことは、そのような子どもに対する学校の先生の対応がほとんど追いついていないように思った。当時はADHDなどという言葉がよく聞かれるようになった頃。
その当時は周りの大人も(学校の先生や、ママたち)ほとんど適切な対応できていなかったなと思う。私も含めてだけど。

この本を読んで、いまだにそのような子どもたちや片親の子どもに偏見が持たれないように心から思った。

また(1巻には)被害者の観点からの話がなかったので、その現状も知る必要があるかなと思った。

後書きに書かれてあるのは、この本の3つの目的。

一つ目は、世間にこういった少年たちの存在を知ってもらい、犯罪に至った人たちに対して憎しみ以外の観点でもみてほしいこと。

二つ目は、小・中学校で障害に気づかれていない子どもたちを早期に見つけてほしいこと。そして非行に走らないように力を貸してほしいこと。

三つ目は、これを読んで少年院の教官や医師のイメージを持ってもらい、少年院といった矯正施設で働いてみたいと思う人たちが少しでも増えてほしいこと。

引用:ケーキの切れない非行少年たちコラム「少年院の医務室から」